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一般的に、筆跡鑑定というのは原本(文字が直接書かれた紙等)で行えば、最適な結果が得られますが、実際に原本が常に入手出来る訳ではありません。原本からコピー機でコピーされた資料から筆跡の鑑定や解焼きを行わないといけない事が実際はよくあります。
コピーがコピー機によってどのように行われているのかを、通常は知る必要はありません。コピーされた資料が原本と何処が違うのかを知る事が重要になります。一件全く変わらない様に見えるコピーされた文書でも、実際には全く異なる構造になっている為です。
通常に、文字や図形を識別するだけなら、コピーした文章と原本を意識する必要はあまり無いですし、そのような状況になる事も殆どまれだと思います。しかし、筆跡鑑定になると話は異なります。
それは、コピー機でコピーされた文書は原本にある情報が無くなってしまっている為です。
■コピーされた文書からは原本の何が失われているのか? |
原本だけにある情報とは、何処から書き始めたか?、どの順番で文字を書いたか?、何処で力を入れて書いたか?等の(始筆部、筆順、筆圧)、運筆に当たる情報が、劣化されてコピーされている事や、文字そのものがモノクロ2階調といった50%の濃度を基準にして白と黒のみで再現される点の固まりになっている事があります。
このような資料で筆跡鑑定を行うのは、原本から行うよりも格段に難しくなります。
本来あるはずの情報がとぎれとぎれになっていたり、情報そのものが殆ど無くなっている等が、そのの理由になりますので、コピーされた文書から筆跡鑑定は困難になる事がお分かりになると思います。
コピー機でのコピーは回数をかさねれば重ねるほど、劣化がするんでいきますので、コピーしか入手出来ない状態でも、出来る限り原本に近いコピーほど、解析には向いている事になります。
デジタル化された筆跡データは劣化しないと思われるかもしれませんが、間違った作業を行うと確実に劣化します。これは筆跡にかぎらずデジタル化された写真でもそうで、一度画像データとして変換されたものは、全てがその対象だと思って頂いて構いません。
保存形式変えて圧縮方法を変えるだけではなく、画像解析ソフトの使い方一つでもデータを劣化させてしまう場合があります。それを防ぐには、画像解析に関する専門知識は当然ながら、確かな実績と経験しかありません。
正しく処理されていないデジタル化されたデータは信頼性が無くなってしまいます。
コピーを繰り返し、劣化されてしまって解析や鑑定が難しいとされる資料を解析しています。
また、現状がどうなっているのか分からない場合も、解決方法をご提案させて頂いています。
コピーされて劣化した筆跡資料等で、手が付けれない筆跡鑑定専門家の方、一般の方、またはどのようにして画像処理を行えば良いのか分からない方等、筆跡鑑定と高精度の画像解析処理を合わせてご対応させて頂いています。
また、一部の専門性の高いご依頼の場合は、筆跡鑑定に合わせて「UMLモデリング」を使い問題解決を行う事もあります。こちらも合わせてご相談下さい。
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